海外の遺言書事情


(この記事を書いていたらなんだかしょんぼりしちゃったので、とりあえずポップな写真にしてみた。元気だせ!)

サンクスギビングのロングウィークエンドでは、こちらの家族がみんなで集まってわいわいと週末を過ごした。そこで出てきた話題が遺言書である。

義理家族はみんな朗らかでおしゃべり好きな人が揃っている。いつもたくさんの事柄についてあーだこーだと話をしているのだけど、ふと気がつくと話題の矛先が私の夫へと向かっている。おや?めずらしいと思って耳を傾けると、「遺言書は重要だよ。子供はまだ小さいし、あなたたちに何かあったらどうするの?すぐにでも取りかかった方がいいよ。」と話している。

子どもが生まれたときにもそんな話題があがっていたけども、日々の忙しさにかまけてすっかり記憶から抜けていた。そう、こちらでは早い人では結婚したら、遅くとも第一子が生まれたら ほとんどの人が遺言書を作成する。

片親や両親が不慮の事故や病気になったときや一家で亡くなった場合に、自身が持っている資産を誰にどう渡すのか、そして子どもが未成年だった場合に、誰が子どもの面倒を見ていくのか、後見人になるのかということを文書に記入する。しかも、夫婦それぞれ一通ずつ書面を作るというのだ。

自分の両親の遺言書の作成もおそらく未だだというのに、親よりも先に自分が作成することになるとは。なんだか気持ちの整理がつかない。

日本の場合は、たいていが年老いて先がうっすらと見え始めてから遺言書を作るのが一般的だけど、不慮の死の場合は遺言書なしでスムーズに事が運ぶのだろうか。

ちょっと調べてみたら、遺言書はたんなる紙に手書きで書いてサインでも、一応効力は発揮されるらしい。その場合は、裁判所に持って行って審議をしてもらうので、その期間がかなり長くかかり手数料に15万円近く支払う。

もう一つは、交渉人に立ち会ってもらい、遺言書を作成しスタンプをもらうという方法がある。そうすると、何かあった場合にすぐに資産が引き継がれる手続きが行われるので、家族や子どもが路頭に迷うことはない。この手続きの場合は、遺言書作成でだいたい 7万円前後かかる。

もし、遺言書がなく突然この世を去ることになったら、、もちろん家族や子どもとの繋がりをたどって、時間がかかったとしても資産が受け継がれることを願いたいが、万が一その繋がりが法的に証明されなかった場合は、銀行口座にある貯金などは宙に浮く状態となってしまって、国に取られてしまうという噂もあるらしい。(本当かな?)

なかなか高額な手続き、そして公証人探しなど、考えれば考えるほど億劫な気持ちになってしまうけど、子どものためにこれは必ず作成しないといけないのだなとしみじみ感じた。


日本では感情の方が先立ってしまって、年老いてきた自分の親に「遺言書書いた?」なんて聞いたら、「もう親の死を考えているのか!?」とショックがられそうな気もするけど、海外におけるこのシステムは、死ぬ人ももちろん大事だけれども、残された人をより想うというとても良い風習なのではないかと思う。

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